第30組同朋総会(2009年6月)
6月2日、「子供とともに生きる」をテーマに廣中邦充先生をお招きし、同朋総会を開催した。
廣中氏は、自分のお寺に助けを求めてくる子供たちを預かり、ともに悩み、ともに生活している中での具体例をいくつかおはなしされた。親の虐待で助けを求めてきたy君、少年院にはいり立ち直ったh君、神奈川県から家出をしてきた小学生rちゃん、さまざまな理由で助けを求めてくる子供たちに真剣に向き合い、お念仏の教えを少しでも伝えよう努力されているお話を、パワーあふれる熱弁でしていただいた。お話を伺いながら、現代の家庭がいかに危機のなかにあるかを考えさせられた。家庭の中で人間が人間となるはたらきが弱くなってしまった。いかに自分勝手な生き方をおおくの人々が送っているか。自分勝手さに気がつくことの重要さをあらためて認識させて頂いた。いま、お寺に入りたい子供たちが2093人待っているとの話は、問題を抱えている家庭の多さを象徴していると思うし、本当に助けてくれる所がないことを如実にあらわしている。家庭の中に、心を育てる教えを浸透させるにはどのような方法が必要か課題として浮かび上がってきた。家庭こそ人間社会の基本であり、本当の宗教の働く場である。
当日は、60人ほどの方々の参加を得、社会、家庭、自身を考える機会となった。