第8期讃頌会交流研修会の報告(2014年6月23日)
讃頌会の第4回目の研修会は、「交流研修会」として交流会と兼ねて6月23日(月)に午後2時から4時30分まで東別院会館(名古屋市中区橘・名古屋別院内)において行なわれた。
第1部の研修会(参加者43名)は過去3回の研修会と同様に、尾畑文正師(同朋大学前学長・三重県いなべ市 泉稱寺住職)を講師に迎え、「真宗と先祖供養」という年間テーマにそって行なわれた。第4回目になる今回は「真宗に学ぶ積極的人生観-『歎異抄』第五章をてがかりに-」と題して講演が行なわれました。
講演では、最初に今日(6月23日)が69年前の沖縄戦で組織的戦闘行為が終結した日とされていて、本日正午より沖縄全戦没者追悼式が行なわれたことを紹介された。このような時に我々は「慰霊」「鎮魂」といって「儀式」を行なうが、親鸞聖人は『歎異抄』第5条において「親鸞は父母の孝養のためとて、一返にても念仏申したること、いまだ候はず。」「わがちからにてはげむ善にても候はばこそ、念仏を回向して父母をもたすけ候はめ。」とおっしゃり、我々が供養といって行なっている霊を慰め、魂を鎮めるといった性格の行為を親鸞聖人は否定しておられることを指摘された。親鸞聖人が「ただ自力をすてて、いそぎ浄土の さとりをひらき」(歎異抄・第5条)と教えておられるように、浄土の原理に従って過去を認識し、「慰霊」「鎮魂」という言葉で象徴されるような目で先祖に関わろうとするのではなく、我々を教え導いて下さる諸仏という眼で先祖を見ていくことが、仏教が教える供養になるのではないかと指摘され講演は終了した。
第2部の交流会(参加者20名)は部屋を移して立食パーティーが行なわれた。交流会では所属寺院の違う参加者同士が遠慮することなくざっくばらんに話を交わすなどしたり、講師の尾畑先生に質問を投げかけるなどして和気あいあいとした雰囲気で交流を深め終了した。