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第9期讃頌会交流研修会の報告(2015年5月14日)

第四回&交流会「気が付けば、仏のみ手の中」五月十四日(木) 講師 田代俊孝(同 朋大教授) 於:別院会館蓮の間&椿の間 参加人数三十三名(交流会二十二名)

摂取心光、抜苦与楽―苦は自分が作る歪んだ見方、虚妄といえよう。鏡に写っている のが真実である。私はいつまでも健康なのが当たり前なのではなく、病んでいくの が当たり前なのである。苦しみは自分で作る、「我」智慧が見えない光に出会って、 闇に気付く。

苦を超えていくのが救い、如来の弘誓願は大きな救いー泥中に咲く白い蓮の如く、煩 悩の中で煩悩に染まらない願いである。

浄土真宗は聞く仏教である。難行苦行する教えではなく、家庭生活をしつつ聞いてい く教えである。浄土真宗のご利益とは、聞くことによって欲を満たそうとする自分が 見えてくることである。

ここでよかったのではなく、こんな筈ではなかった。ならばどこで満足を得るのか、 その物差しはどこにあるのか。物差し自体が空事戯言とはいえまいか。

「観仏本願力 遇無空過者 能令速満足 功徳大宝海」賢い人は、自分のいのち、と 言う。思いもよらない死、と言う。

そうではなく、生まれてくるのはご縁、死ぬのもご縁。自分の価値観がひっくり返る のが浄土真宗の教えである。

散る時が 浮かぶときなり 蓮の花

他力の中で、自分が破られていくことが知らされる。

交流会では、講師を囲んで歓談。五月も半ば過ぎ、汗ばむ陽気。未だ明るい最中に ビールを飲める幸せを噛みしめつつ、楽しいひとときでした。